「人生で一度はフルマラソンを走ってみたい」――そう思って申し込んだものの、いざ準備を始めようとすると「何を、どれくらい、どう走ればいいのか」がわからず立ち止まってしまう人は多いはずです。
この記事では、初フルマラソンの完走を最大の目標にしながら、サブ4のペース感覚も意識した4ヶ月の練習プランをまとめます。月間走行距離は 約100km。一般的な完走向け教本では「月間120〜150km」が推奨ラインですが、フルタイムで仕事をしていたり育児中だったりすると、そもそも100kmでも結構大変です。
本記事は、私(はっしー)が実際にこのボリュームで初フルを完走した体験をベースに、無理なく続けられる現実的な落としどころを共有する内容になっています。

結論:4ヶ月・月間100kmの全体プラン
まず全体像です。レース日から逆算して4ヶ月前からスタートする想定です。
| 時期 | テーマ | 月間距離の目安 | キーメニュー |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 脚づくり(基礎) | 80km | ジョグ中心+週末のロング走 10〜15km |
| 2ヶ月目 | 距離に慣れる | 100km | LSD 90分+ペース走の導入 |
| 3ヶ月目 | ペース感覚を作る | 120km | 20〜30km走+サブ4ペース走 |
| 4ヶ月目 | 調整・テーパリング | 80km | 距離を落として疲労抜き |
「月間100km」と書きましたが、実際には3ヶ月目だけ120km前後まで増やし、その前後の月は80〜100kmに抑える、というのが現実的でした。仕事や家庭の予定で走れない週もあるはずなので、平均で100kmいけば十分です。
4ヶ月の練習プラン詳細

1ヶ月目:とにかく走ることに体を慣らす
- ペース:1km 7分〜7分30秒(会話できる楽なペース)
- 頻度:週3回(平日2回・週末1回)
- 1回の距離:平日は30〜40分のジョグ、週末は60〜90分のロング走
この月は「走った時間」を稼ぐのが目的。心肺と脚を「定期的に走る」状態にもっていきます。早く走る必要はありません。ゆっくり長くがキーワードです。
2ヶ月目:LSDで脚を作り、ペース走を入れ始める
- LSD(ロング・スロー・ディスタンス):1km 7〜8分でゆっくり90〜120分
- ペース走:1km 6分前後で5〜6km
- 頻度:週3回(うち週末1回はロング走)
ここから「走る目的」を意識しはじめます。LSDで毛細血管と脂肪燃焼能力を育て、ペース走で本番ペースの感覚を体に入れるイメージです。
3ヶ月目:本番を想定した距離走とサブ4ペース
- 距離走:1km 6分前後で20〜30km
- サブ4ペース走:1km 5分40秒前後で5〜10km
- 頻度:週3〜4回
この月のヤマ場が 30km走。「30km走が完走できれば本番完走の可能性は高い」とよく言われ、私の体感もまったく同じです。30km走を1〜2回、本番3〜4週間前までに済ませておくと、当日の不安が大きく減ります。
4ヶ月目:距離を落として疲労を抜く(テーパリング)
- 3週間前:80%程度の距離に
- 2週間前:60%程度
- 1週間前:40%以下+短い刺激入れ
練習量を落とすことに不安を感じるかもしれませんが、「走り込み」より「疲労抜き」の方がレース当日の脚には効きます。直前2週間で頑張っても本番のタイムは伸びません。
週間スケジュールの組み立て例
| 曜日 | メニュー | 距離・時間の目安 |
|---|---|---|
| 月 | 休養 | — |
| 火 | ジョグ | 30〜40分 |
| 水 | 休養 or 軽いジョグ | — |
| 木 | ペース走 or ビルドアップ | 5〜10km |
| 金 | 休養 | — |
| 土 | 休養 or 軽いジョグ | — |
| 日 | ロング走 / 距離走 | 10〜30km |
朝走るか夜走るかは生活リズム次第ですが、「週末だけは週末は長く走る時間を確保する」のが完走の鍵です。平日は短くてもいいので、週末のロング走を最優先で予定に入れてください。
押さえておきたい3つの基本メニュー
① LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
1km 7〜8分のかなりゆっくりなペースで、60〜120分以上走り続ける練習です。「これなら走らない方がマシでは?」と感じるくらい遅くて構いません。毛細血管の発達・脂肪を使う能力・脚の筋持久力を育てます。
② ペース走
本番で出したいペース(完走目標なら 1km 7分前後、サブ4を狙うなら 1km 5分40秒前後)で、5〜10kmを一定リズムで走ります。ペース感覚を体に染み込ませるのが目的です。GPSウォッチを使って「今どれくらいのペースか」を可視化しながら走ると上達が早くなります。
③ 距離走(20〜30km走)
本番の距離をシミュレーションする最重要メニュー。LSDより少し速いペースで20〜30kmを走り切ります。30km走を1度でも経験しておくと、レース後半の「ここから先未知」という心理的不安がほぼ消えます。
シューズは「クッション性」で選ぶ
初フルマラソンの完走目標なら、シューズはクッション性が高くて反発を求めすぎないモデルがベストです。完走目標のランナーが、いきなりカーボンプレート入りの厚底レーシングシューズを履くと、慣れない走りで脚を壊します。
私が初フルで使ったのは アシックスのノヴァブラスト3 でした。練習からレース本番まで同じ1足を履き通しました。選んだ理由は次の3つです。
- クッション性が高く、フォアフットでもヒール接地でも脚への負担が少ない
- 反発もほどよくあり、ジョグからペース走まで1足で完結する
- レーシングシューズより耐久性があり、練習でガンガン履ける
「練習用」「レース用」と分ける必要はありません。むしろ同じシューズを練習から本番まで履き慣らしておく方が、当日の足元の違和感がゼロになります。
はっしーのコメント:月間100kmで完走した実体験から

私が初フルマラソンに挑んだ時の練習量は、まさに月間100km前後でした。一般論では「最低でも月間150kmは欲しい」と書かれることが多く、当時は「足りないかも」と不安でしたが、結論を言うと 100kmでも完走はできます。
ただし、いくつか条件があります。
- 30km走を1〜2回、本番3〜4週間前までに必ず入れたこと
- 3ヶ月目の山場(120km)でしっかり走り込み、4ヶ月目はきれいに疲労を抜いたこと
- シューズ(ノヴァブラスト3)を練習から本番まで揃えて、足元の不安をゼロにしたこと
- 完走を最優先にしつつ、サブ4ペース(5分40秒/km)を「練習で1度も触らない」状態にしなかったこと
距離を稼げない人ほど、「30km走」「ペース走」「LSD」の3点をきっちり押さえることが効きます。逆に、目的なく走るジョグだけを月間150kmやっても完走の保証にはなりません。質×量、両方が大事です。
もし今、月間100kmすら走れていなくて不安なら、まずは週末のロング走の時間を確保することから始めてみてください。それだけで月間距離は自然に積み上がります。
関連リンク
- マラソン大会のエントリー情報一覧 ― 練習プランを決めたら、目標とする大会のエントリーを忘れずに
- ランニングコース ― 練習場所のヒント(公園・河川敷など)



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